ヘルスケアnote
Health care note
毎⽇の朝⾷で健康に
みなさんは毎⽇朝⾷をとっていますか?令和元年の「国⺠健康・栄養調査」によると、朝⾷⽋⾷(朝⾷を⾷べない)の⼈の割合は、男性では40代が最も多く約4⼈に1⼈(28.5%)、⼥性では30代が最も多く約5⼈に1⼈(22.4%)と報告されています。
意外と多い?朝食欠食
「朝は栄養ドリンクが朝⾷代わり」という⽅もいるかもしれませんが、それは⾷事ではありません。他にもお菓⼦や果物だけ、サプリメントなどは、朝⾷に当てはまりません。
朝食欠食となるケース(国民健康・栄養調査)
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菓⼦、果物、乳製品、嗜好飲料などの⾷品のみを⾷べた場合
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錠剤などによる栄養素の補給、栄養ドリンク剤のみの場合
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食事をしなかった場合
管理栄養⼠としては、「何も⾷べないよりはヨーグルトだけでも⾷べた⽅がいい」とお伝えするときはあります。ですが、ヨーグルトだけを⾷べるよりは、主⾷と主菜、副菜が揃った⾷事のほうがもちろんよいのです。
朝⾷を抜くと健康リスクが⾼まる
これまでの多くの研究によって、朝⾷を⾷べる習慣は健康によいことが⽰されてきました。2022年には、名古屋⼤学⼤学院⽣命農学研究科の研究グループが⾏った研究により、朝⾷を⽋⾷すると体重が増加し、筋⾁量も低下することが判明しており、メタボリックシンドロームや運動機能が低下するロコモティブシンドローム、筋⾁が萎縮するサルコペニアといった危険性が増⼤することが報告されています。朝⾷は⽋かさず⾷べたいものです。
バランスのよい朝⾷をとる
では、朝⾷にはどんなものを⾷べればよいのでしょう。バランスのよい朝⾷にするには、次の3つの栄養素を組み合わせることが⼤切です。ここでは、⾃分で朝ご飯を準備する想定で、取り組みやすい⽅法をご紹介します。
ご飯やパンなどの炭⽔化物
前⽇の夜に、炊飯器にお⽶を⽤意して起きる時間に炊き上がるよう予約しておくと楽チン(無洗⽶を使えば洗う⼿間もありません)。市販のパックご飯でもOKです。
⾁・⿂・卵・⼤⾖製品・乳製品などのタンパク質
卵、納⾖、⾖腐をはじめ、⼿軽に⾷べられる⿂の⽸詰がおすすめ。特に、鯖⽸やイワシ⽸には、⾎液をサラサラにするEPAや脳の構成成分であるDHAが豊富に含まれる⿂油が⼊っているので、汁も⼀緒に⾷べましょう。品数は無理に増やす必要はありません。タンパク質は、どれか⼀つでOKです。
野菜・果物・海藻類などのビタミン・ミネラル類
サラダやバナナ、ミニトマトなど⾷べやすいもので構いません。野菜のおかずが⾷べたい場合は、簡単に作れる野菜⼊りの味噌汁はいかがでしょうか。継続して作れるレシピを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
簡単に作れる味噌汁レシピ(2⼈分)
⽤意するもの
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インスタント味噌汁
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冷凍野菜(カットほうれん草など)
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汁椀
作り⽅
- ①
汁椀の8分⽬くらいまで⽔を⼊れ、2杯分の⽔を鍋に⼊れる。
- ②
60gの冷凍野菜を鍋に⼊れて、強⽕にかける。沸騰したら⽕を消す。
- ③
鍋にインスタント味噌汁を1袋⼊れて、味噌が溶けたらできあがり。
ポイント
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減塩タイプでないインスタント味噌汁の塩分量は、1杯分で約2gと⾼めです。そのため、⽔を2杯分にして薄味&2⼈前にしています。野菜の味が感じられる程度の塩分を⼼がけましょう。
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前⽇の夜に作った場合は、冷めたら必ず冷蔵庫に⼊れて、翌朝に温めてください。暑い部屋に⼀晩置いていると味噌汁も腐ります。朝に作って残った場合も、冷蔵庫で保存してください。
いきなり理想的な朝⾷を⽬指す必要はありません。まずは朝⾷の⼤切さを理解しつつ、朝⾷を⾷べてこなかった⽅は⾃分にできる簡単なものを⾷べることから始めましょう。慣れてきたらできるだけバランスのよい朝⾷をとれるようチャレンジしてみましょう。