保健師管理栄養⼠

ヘルスケアnote

Health care note


近年増えている逆流性食道炎

近年増えている逆流性食道炎

逆流性食道炎にはさまざまな症状があり、日常生活に大きく影響する場合もあります。適切な治療を受けなければ、症状がおさまらず生活の質が下がるばかりか、放置してしまうと食道がんのリスクも高まります。
高齢の方に多い病気とされてきましたが、近年では若い方にも増えており、日本人の3人に1人は逆流性食道炎ともいわれています。

逆流性食道炎とは



「胃の内容物(主に胃酸)が食道に逆流することで、食道に炎症を起こす」病気です。正確には、胃食道逆流症(GERD:ガード)と呼ばれ、これには大きく分けて2つのタイプがあります。
内視鏡で食道炎がみられるものが「逆流性食道炎」、ひどい胸やけがあるのに食道炎がみられないものが「非びらん性胃食道逆流症(NERD:ナード)」です。

症状

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    胸やけ(胸がやけつくような不快感)

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    口の中に酸味や苦味がする

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    胸が痛い

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    喉がつまった感じがする

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    声がかすれる

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    慢性的な咳が出る

逆流性食道炎とは

そのほか、胃酸の逆流によって夜中に目が覚めるなど、睡眠障害になる人もいます。

逆流性食道炎の原因、なりやすい人



胃と食道の境目には下部食道括約筋という筋肉があり、バルブのように胃の入口を締めて胃酸の逆流を防いでいます。食べすぎるとゲップが出ますが、これは一時的に胃に溜まった空気を出すためにこの筋肉が緩むことで起こります。このとき、空気だけでなく胃酸も一緒に食道へ逆流してしまうことで、食道に炎症が生じてしまいます。
下部食道括約筋が緩む原因も含め、逆流性食道炎になりやすい人とその原因・対処法をまとめました。

食べすぎ、早食い習慣のある人

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    原因 ⾷べすぎや早⾷いで空気を飲み込むことにより、胃内圧が上昇して下部⾷道括約筋が緩み、逆流しやすくなる

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    対処法 ⾷べすぎ、早⾷いの習慣を改める

脂っこいもの、アルコール、炭酸をとることが多い人

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    原因 過剰に摂取することで、胃内圧が高まるなどして、下部食道括約筋が緩む

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    対処法 脂肪分の多い食事、アルコール(特にビールなど炭酸ガスを含むもの)は控えめにする。逆流症状が出た食べ物は控える

食べてすぐ寝る人

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    原因 食後は胃酸が最も多く分泌されるため、逆流が起こりやすくなる

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    対処法 食後2~3時間は横にならないようにする。夜間に逆流症状が起こる場合は、夕食の量を減らし、上体を高くして寝る

肥満体型、衣服などでお腹を締め付けることが多い人

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    原因 腹圧の上昇により逆流が起こりやすくなる

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    対処法 減量する。お腹をベルトや服で締め付けないようにする

畑仕事や床掃除など長時間前屈みの姿勢をとる人

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    原因 胃の圧迫や腹圧上昇により逆流が起こりやすくなる

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    対処法 長時間の前屈みの姿勢をできるだけ避ける

便秘の人

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    原因 腹圧が高まり、逆流が起こりやすい

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    対処法 生活習慣を整え、排便習慣を取り入れる。食物繊維の多い食品をとる

早めの治療が有効



症状の程度により治療方法も異なります。また、逆流性食道炎で起こる胸の痛みや咳などの症状にはほかの病気が隠れている可能性もあるため、自己判断はせず、医療機関を受診しましょう。

早めの治療が有効

逆流性食道炎によって胸やけや咳といった症状が続くと、食事をおいしく食べられない、熟睡感が得られない、気分が落ち込むなど、生活の質に影響を及ぼします。つらい症状をそのままにせず、早めに医療機関に相談されることをおすすめします。